知らなかった! 驚いた! 日本全国「県境」の謎2007年10月05日

小学校のころだったか、長期休暇の自由研究で九州各県の府県の変遷をリストアップしたノートを提出したことがあった。家にあった百科事典の引き写しだったと思う。「変わらないもの」的なものに見えた「県」といった単位がこんなに変化していたのを見た時の驚きがそのような行動に走らせたのだと思う。

かつて宮崎県が鹿児島県に併合されてたこと、「三潴県」や「蓮池県」みたいな地元の人でなければ、今はどこにあたるのかわからないような県が存在していたこと、など、県の変遷を見ることは結構楽しい。全体的な概観であれば、Wikipediaの「廃藩置県」の項目でも知ることができるが、この本では県の合併・分離の変遷や、その境界線の確定・未確定の理由、飛び地などの話など、自治体の変遷についての面白いトピックを知ることができる。経済的な理由、「乱」「暴動」への懲罰的な措置、分離・独立運動、「神意」で境界を確定した名残り、いまだに東京と神奈川の間で境界が変化し続けている話などなど、たぶん、それぞれのトピックだけで一冊の本になるくらいの話がコンパクトにまとまっている。

「飛び地」といえば、「飛び地」「飛地」で検索すると、いろんなマニアックなサイトがあるが、たとえば、世界飛び地領土研究会などは楽しい。地図サイトで奇っ怪な境界線を探っているとあっという間に時間が過ぎる。

平成の大合併で市町村の数が減り、さらに道州制の導入がお題目に上がっている今だからこそ面白い。

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